小鹿田焼(おんたやき)は、大分県日田市の山あいにある皿山地区で、江戸時代中期から焼き継がれてきた陶器です。川の流れを利用した「唐臼(からうす)」で土を砕き、蹴ろくろで形をつくり、登り窯で焼き上げるという昔ながらの製法を今も守り続けており、その技法は国の重要無形文化財にも指定されています。器の表面には、ろくろを回しながら鉋の刃先で細かな刻みを入れる「飛び鉋(とびかんな)」や、刷毛で模様をつける「刷毛目(はけめ)」など、素朴でリズミカルな文様が施されているのが特徴です。昭和の初めに民藝運動の柳宗悦がこの地を訪れて紹介したことで広く知られるようになり、のちにはバーナード・リーチも作陶に訪れました。
小鹿田焼の魅力は、作り手の名を前に出さず、集落の窯元が一体となって伝統を受け継いできた「用の美」にあります。ほどよい厚みがあって丈夫なうえ、和食にも洋食にもなじむため、普段の食卓で気兼ねなく使えるのも嬉しいところです。使い始める前に米のとぎ汁で煮るか、ぬるま湯にしばらく浸けておくと、汚れや匂いが染み込みにくくなります。使用後は柔らかいスポンジで洗い、しっかりと乾燥させてから収納しましょう。長時間のつけ置きや急激な温度変化は避け、電子レンジや食洗機のご使用は控えめにすることをおすすめします。使うほどに手になじみ、暮らしに温かみを添えてくれる器です。

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