横山秀樹(よこやま ひでき)さんは、福岡県飯塚市で手吹きガラスの器をつくり続けるガラス工芸家です。1950年に福岡県で生まれ、1978年に倉敷ガラスの生みの親として知られる小谷眞三氏に師事しました。1981年に岡山県船穂町に窯を築いたのち、1983年に故郷・福岡の飯塚市に窯を構え、以来この地で制作を続けています。2002年以降はデンマークやイギリス、イタリアなど海外でも個展を開き、その作品は国内外で親しまれています。
横山さんの窯には温度計がありません。その日の気温や窯の具合、溶けたガラスのやわらかさを自らの感覚で見極めながら、素材に逆らわず寄り添うようにして形を生み出していきます。そうして生まれるコップや鉢、皿、花器には、ゆらぎのあるやわらかな輪郭や、ガラスの中に浮かぶ小さな気泡、わずかな厚みの違いが残り、光や時間帯、置く場所によってさまざまな表情を見せてくれます。なかでも厚みのあるぽってりとしたコップは丈夫で、長く愛用する人も多い器です。暮らしの道具として使われてこそ輝く、民藝の心を感じさせるガラスといえるでしょう。

この記事へのコメントはありません。